2003年4月

 
       
   
●2003-04-28(月)

父がテーブルを作ってくれた。長さが180センチもあるでっかいやつだ。
子どもたちと一緒になって、カドに丸みをつけたり、紙ヤスリでこすったり、クルミ油をごしごしすり込んだりして、きれいに仕上げる。鉛筆が入るほどの節穴が空いていたり、あちこち傷がついていたり、へりのラインがよたよた曲がっていたりもするが、とてもいい風合いだ。
なぜなぜしたり、匂いをかいだりしているこどもたちよ。 いつか誰かが、しょうゆをこぼしたりみそ汁をひっくり返したりするだろうが、そういうときは広い心で許し合うのだよ。なんて言っても、しばらくはムリだろうなー。

●2003-04-22(火)

続いてマイケル・ムーア著「アホでマヌケなアメリカ白人」を一気に読む。いやあ、面白かった。タイトルと表紙のバカっぽさにだまされてはいけない。感情にまかせて罵詈雑言やら恨み言を並べただけの本かと思っていたらとんでもない。どんなことにもしっかりしたデータや根拠を示して、実に誠実に、かつ下品に語る姿勢を崩さない。彼の主張を聞けば、これこそが正論だと思うだろう。
日本でもアメリカでも、こうした正論を語る人は多いし、それに賛同する人はもっと多い。 にもかかわらず、世の中はそれとは関係ない方向に動き続けている。
まったく不思議だ。民主主義ってのはいったいどうすりゃ機能するんだろう。

●2003-04-21(月)

やっと名古屋にやってきた「ボウリング・フォー・コロンバイン」。さすがに先月アカデミー賞を受賞した作品だけあって、観客はぼくを含めて12人。 マイケル・ムーアの主張というよりむしろ、体を張って闘う姿に圧倒された。
しかし映画が終わってから考え直してみると、この闘いはやがて消えていくしかないもののように思える。きっとムーアの闘いは、闘う当の相手であるメディアに拍手をもって迎えられ、取り込まれて、彼はお茶の間を楽しませるユーモアあふれる正義の闘士役に仕立て上げられてしまうのだろう。メディアは自分たちの公正さをアピールするためにあえて批判を黙殺せず、大人の寛容をもって受け止めて、進んで報道するだろう。そんな風に利用されたら、結局得をするのは奴らってことか?


●2003-04-17(木)

何もかもをお金に換算してその価値を計ろうとするのは卑しいことである。
今日、古本で土門拳の写真集「古寺巡礼」を見つけた。非売品だったがためしに頼んでみると、4冊6000円なら売るという。程度も悪いし、一冊欠けてもいたが、内心1万円までならと思っていたから迷わず買った。
その後ネットで調べてみると、この本の定価は5巻セットで36万円。97.9パーセント引きである。万歳。

●2003-04-12(土)

選挙カーがいよいようるさい。何でも明日が投票日だとか。市議選なのか県議選なのかも知らないが、迷惑度も不愉快度も暴走族とまったく変わらない。違いと言えば、迷惑行為をしている当人が、悪びれもせず大声で名乗り続けている点くらいか。
当選するには他に方法がないのかもしれないが、オレ様のお通りだ、どけどけってヤツしか当選できないのだとしたら、そりゃ政治にまともな感覚を望むのは無理だわな。

●2003-04-11(金)

マイブーム中なのが『THE BAND』の 『ラストワルツ』というライブDVDを観ること。
というのは数日前「ほぼ日刊イトイ新聞」での糸井重里氏の言葉である。ぼくもこのビデオをここのところほとんど毎日、50回くらい繰り返し観ているところだから驚いた。だって25年も前のバンドのライブだよ。何で今ごろ観ているわけ? こういう一致って、わけもなくうれしいなあ。

●2003-04-09(水)

何となく今年の桜は長く咲いているような。
きのうあんなに激しい雨と風だったのに、それでもまだ咲き残っている。

●2003-04-08(火)

朝からすごい風だ。教室のドアが勝手に開いてしまう。選挙カーがうるさい。珍しく右翼の街宣車もやってきた。選挙も右翼も、いったい資金はどこから出ているんだろう、なんてことをふと思うが、うるさい。

 

●2003-04-07(月)

残酷な映画を好む人は、人が痛い目に遭っているのを見るのが好きなのだし、悲しい映画を好む人は、人が悲しんでいるのを見るのが好きなのだ。
ぼくの中にも瓦礫に埋もれ死んでいく人たちの悲しさを楽しむ気持ちがあるだろう。だから、戦争の映像は見ないようにしている。無関心なのではなく、むしろ意識的に関心を断ち切ろう、と思っている。