リニモだ!

 

 

 

リニモに乗った。
日本初のリニアモーターカーである。
ちっこい。乗った感じは遊園地のモノレールと
あまり変わりはない。
いやいや、ちっこいとは言え、
こちらは30年以上前から、
ずーと期待されていた未来の乗り物である。
そんじょそこらの電車とはわけがちがう 。
走り出すと、だんぜん静かなのである。
アナウンスはうるさいけど。

どんな電車にも付きものの、
レールの継ぎ目を通るときの
揺れもなければ音もない。
そのためか、いちばん後ろの車両から
遠ざかる線路(って言うのか?)を見ていたら、
ちょっと気分が悪くなってしまった。
ガタンガタンというリズムがないと、
いつまでも息継ぎができないような気がするのだ。

それでも、これが時速500キロの可能性を
秘めた近未来の列車なのだと思うと、
人類の進歩と調和を無邪気に信じていた
子どもの頃の気分がよみがえる。

15分くらい乗っただけで340円もかかる
料金の高さもすごいが、まあこれは、
実用の足と思うから高いと感じるのであって、
日本に一つしかない
未来の乗り物と思えば、決して高くない。

あのちっこい車両で、万博に殺到する
膨大な乗客をちゃんと運べるのだろうか、とか、
万博が終わったあとは、赤字確実だろうとか、
あの程度の速さで走らせるんだったら、
普通のモノレールでいいじゃないか、とか、
そういうことを言ってはいけない。
自動車だって、最初は人が歩く程度の速さでしか
走れなかったのだ。

そんなことより問題は、
他にリニアモーターカーの建設計画があるかどうかっ
てことだろう。
これっきりでやめちゃうんだったら、
何十年も温めてきた夢の新技術が、
単なる客寄せのアトラクションに終ってしまう
ことになる。
狭いとか、高いとか、速くないとか、
あんな田舎に走らせてどうするとか、
そんなささいなことよりも、
このことの方がよほど大きな問題じゃないか。

どうか、
このリニモの失敗(いや、まだだった)に懲りず、
いつか東京大阪間を一時間で結ぶような、
すげーヤツを造ってほしいと心から願う。