台風きたきた

 

 

 

台風6号が本州に上陸し、ここ東海地方では、
あしたまでに多い所で
400ミリも雨が降るとかなんだとか。

暴風雨警報が出ているので、
今日は学校は午前中で終わり、
ウチの子たちもずぶぬれになって帰ってきた。
いくら台風でも
頭から水をかぶったような濡れ方はないだろう
と思って事情を聞くと、
先生に、傘をさしてはいけません、と言われたそうな。
ほほー。

たしかに、突風が吹いてあおられる危険を考えても、
傘で視界が遮られてしまうことを考えても、
それは妥当な指示である。
風邪を引いたらどうするの、とか、
何かが飛んできたら傘があった方が安全じゃないかとか、
いろいろ難癖をつけられることも予想しただろうが、
よくぞ思い切った指示を出したものである。
ぼくはちょっと、感心した。

ウチの子たちは帰ってくるなり、
楽しかったあ、と声をあげた。
ぐしょぐしょに濡れてしまったのが楽しかったそうだ。
学校の木がばきっと折れたんだよ、と 目を輝かせて言う。
そうだよな、自然の、暴力的な力ってのは、
なんか血が騒ぐカンジがするよな。

夜になって、テレビを見ていたら、
ふたりの若者が、台風の中、
浜辺でバーベキューをやっていて、
波にさらわれたというニュースが流れていた。
ウィンドサーフィンをやっていて、
そのまま行方が分からなくなった人もいるという。

血が騒ぐのは分かるけど、
そんなことで死んじゃだめだろ。
普通の住宅地ですら、傘をさすのも危ないと
教えているときに、
海で遊んじゃ危ないに決まっているだろう。
毎年毎年そうして誰かが死んでいることを、
知らないわけじゃないだろう。

死んじゃうようなことをすると、
いくら君でも死んでしまうのだ。
これまで一度も死んだことがない君だもの、
今度も大丈夫と思うのも無理はないけれど、
人というものはみな、死ぬようなことをしたら、
死ぬようにできているんだ。

楽しいけど危ない、と分かっている小学生と、
危ないけど楽しい、と思っている若者と。
認識としてはどっちも正しいんだけど、
とりあえず、死なないようにしてくれ。
そしてまた、今度の台風も、
楽しく迎えてやろうじゃないか。