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子どもたちと遊びに行った折、
おむすびで腹ごしらえをしながら
おしゃべりしていたら、
どういうぐあいか、こんな話になった。
「人間はサルから進化したって本当?」
うーん。そうだと言う人も多いけど、
簡単には言い切れない。
<単純な生物が偶然の変異を繰り返し、
その結果人間ができるというならば、
レンガをめちゃくちゃに投げていれば、
いつか大聖堂が建つとでもいうのか>
なんて突っかかる人もいるし、
<進化というのは、進化の過程を見ることも
実験で確かめることもできないのだから、
議論しても意味がない> という意見もある。
分かるか。
「ぜんぜん」
……ま、いいや。
とにかく、進化っていう考え方が、
絶対とは言い切れないってことさ。
なんて話をしていたとき、
「もしサルから進化したならさ、
サルはもういないはずじゃない?」
と言い出したのは、6歳の次男である。
「そうだよ。
イルカだって、 昔はここ(目と口の間)に
鼻があったっていうけど、
今、そんなイルカいないもん。
サルだけ進化しても残っているなんて、ヘンだ」
と間髪入れずに応じたのは、10歳の長男である。
ぼくは、ビビッた。
おまえたち、すげえな。
計算がメチャ速いとか、
漢字を何百字も知っているということでは
ぼくはまったく驚かない。
それらも確かに大した能力だが、
訓練すれば何とか手にできそうなものだからだ。
それに対し、
「進化のもとになった動物は絶滅しているはずだ」
などという鋭い直感は、
訓練ではどうも身につきそうにない。
こんなことを「 独力で」考えついてしまうのは、
学習によって鍛えられる力とは
ちょっと異質なものなのではないか。
大人の知恵は知識の組み合わせだけれど、
子どもの知恵はどこか違う。
言ってみればこれは、
天から授かった知恵なのかもしれない。
後生畏るべし、である。
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