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きのう建国神話のことを書いたけれど、ちょっと舌足らずのところがあるような気がしてきたので、今日はその辺を。
ぼくは別に、前の総理大臣、えーと誰だっけ、林さん?の ように「日本は天皇を中心とする神の国だ」ということが言いたいわけではなくて、
神話というのは昔から伝わってきたものだから、大事に守り、次の世代にもちゃんと伝えていこう、と言いたかっただけなのだ。
昨年タリバンがバーミヤンの石仏を爆破したとき、各国はそれを激しく非難した。
このとき非難した人たちの多くは、仏教徒でもなければ仏教のシンパというわけでもなかった。
彼らは信仰の対象としてではなく、文化遺産・歴史遺産としてバーミヤンを守ろうとしただけなのだ。
もしどこかの国が法隆寺を破壊したら、仏教徒だろうがキリスト教徒だろうがヒンズー教徒だろうが、日本人ならみな激怒するだろう。
歴史的な遺産を大切にしようとすることは、それを信仰するとかしないとか、そんなこととは何の関係もない。
ぼくが建国神話を教えよう、伝えよう、と言ったのも、これと同じである。
民族の伝承というものは歴史遺産なんだから、好き嫌いはおいて、とにかく大切にしようじゃないか、ということなのだ。
ちょっと余談じみているが、
カンボジアの建国神話は、こういうものだ。
「プリヤ・トン王子はインドから父王に追われカンボジアにたどりついた。海岸で一夜を過ごしていると、波間からナーガ・ラージャ(蛇王)の娘ナーギーが現れた。王子はナーギーの美しさに魅せられ、一夜を共にした。ナーギーの父ナーガ・ラージャが海水を飲み干すと、地面が現れた。そうしてできた国の王として、王子に国を治めさせた」
朝鮮の建国神話は、こう。
「天王桓因の王子桓雄は、風伯と雨師、そして雲師の三神を従えて、人間界を治めていた。桓雄と同じ洞窟にすんでいた一頭の熊が自分を人間にするよう頼んだので、桓雄は願いを聞き入れた。熊は、21日目に人間の女の姿になることができた。桓雄と女の間に生まれた子が、長ずるに及んで檀君王倹となのり、ピョンヤンを都とし、朝鮮王国を作った」
こういう話はおもしろいでしょ。
カンボジアのも朝鮮のも、お話としても面白いし、
「王というのは、神さまと動物を祖先に持つのだから、普通の人間とは全然違うものだ。だから王が下々の者を支配するのは当然だろ!」という意図が見え見えなところも面白い。
日本の神話でも、えっと、神武天皇のおばあちゃん(山幸彦の奥さん)は、やっぱりでっかいサメなんだぞー。おっもしろいよねー。
何百年も語り継がれてきたこういう話を、非科学的だとか特定の宗教につながると言って、ばっさり切り捨ててしまうのはもったいないし、
そもそも建国神話というのは、みんなが知っているべき「国民的教養」ってもんのひとつじゃないのかなあ、
なんて思ったのさ。
ってなことで、次回は「国民的教養」について書こうかな。
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