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2004-12-25 はっきりしないほうが
若いころには肉が好きだったが、近ごろは魚がおいしい。
昔は息つく間もないようなお話が好きだったが、近ごろはまるでストーリーが動かないような静かな物語が好きだ。
かつては物事をきちんと切り分けるような自信に満ちた評論が好きだったが、今では書き手のためらいが伝わるようなどっちつかずの文章を面白いと思う。
全体としては、白黒がはっきりしているものよりも、ぼんやりとした曖昧なものを好むようになってきたようだ。
これがよいことかどうかは知らない。
ただ、明快な論理で一直線に進む、とか、事象を截然と切り分けて余すところがない、というような行き方は、何だか見ているだけでもしんどいなあ、と思う。
それだけでなく、まっすぐ進む方向から外れているために切り捨てられがちな端っこの方に、えもいわれぬ味わいがあるような気さえする。
何というか、ほれ、せんべいなんかの、型からはみ出したばりばりの部分が妙においしそうに見える、というあの感じである。
影をつけずに描いた絵からは奥行きが感じられないように、どうも、明るすぎるものや明晰すぎるものには、深みがない気がする。
分かりやすく割り切られたものには、何かしら欠落しているものがあるように思う。
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