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2004-09-09 卑劣なテロ
インドネシアでテロがあった。実に卑劣だ。許せない、と思う。
一般の人を狙うとか、子どもを巻き込みかねないとか、そういうことを理由に卑劣というわけではない。戦争の相手国でもないオーストラリアを狙ったことが卑劣なのだ。戦争の相手国を攻撃するのは正常な戦闘行為だが、交戦国でもない国をいきなり標的にするのはルールに反する。
中世のヨーロッパでは、窃盗が強盗よりも重罪と見なされていた時代があった。強盗が、これからおまえの財産権と場合によっては生命権を侵害するぞ、と宣言してから、いわば正々堂々と犯行に及ぶのに対し、窃盗はこっそり行われる。そのため、自分の権利を守るチャンスがないとして、窃盗は、より卑劣な犯罪と見なされていたのだ。テロが卑劣というのは、こうした意味である。
こういう意味から言えば、交戦中の国家間の戦闘にテロという言葉を使うのはちょっとおかしいような気がする。仮にイラクの連中が、アメリカ本土に旅客機を墜落させるようなことがあったとしても、それはテロではない。だってアメリカはイラクで戦争をしているのだから。アメリカがイラクやアフガニスタンに爆弾を落とすのと、イラクがアメリカに旅客機を落とすのとは、戦闘行為として何ら差はないはずなのだ。桃太郎が鬼ヶ島に攻め込むのは正当な戦いで、鬼が桃太郎家に攻め込むのはテロだなんて、そんな妙な話もないだろう。
ロシアとチェチェンの問題も同じである。チェチェンはチェチェン人にとっては独立国なのだから、それを侵略する外国と戦うのを、テロと言われて非難されてはたまったもんじゃない。テロと言わず、レジスタンスと言えば、同じ事件でも、印象はまったく違っただろう。言葉を無反省に使ってはいけない。テロという言葉は、それ自体がプロパガンダなのだ。 |